くらしのマーケット開発ブログ

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フルリモートワークでのオンボーディング施策

こんにちは。みんなのマーケットでCTOをしている戸澤です。

当社ではコロナ以前からリモートワークで働ける状態でした。 ただどちらかというと東京もしくは宮崎のオフィスで働くのが主流で、利用するメンバーはそこまでいませんでした。

3月下旬のリモートワークを会社全体で初めるタイミングでは、うまく仕事が回るのだろうか、という不安がありましたが、試行錯誤していく中でリモート環境下でも開発を回していく体制や仕組みを整えられてきました。 その結果、オフィスへの出社が不要なフルリモートでの採用も開始し、募集も日本全国、全世界に拡大しました。 その成果もあり、従来のオフィス出社の前提だと採用できなかったであろう鹿児島や韓国に住んでいるメンバーも入社しています。

今回はフルリモート環境下で入社したメンバーのオンボーディングをどう進めているかについて振り返っていきます。 フルリモートワーク以前から在籍しているメンバーはメンバー間の関係性や業務の基礎理解がすでに出来ている状態ですが、新しく入社するメンバーはそれがない状態で、直接会わずにリモートで進めるのは初めての試みでした。

昨日(2020/12/17)の東京の感染者は過去最多822人となりましたが、フルリモートでの転職を考えている方が働くに際しての安心できる材料として、また、フルリモートに悩んでいる組織運営者の助けとなれれば幸いです。

新卒入社メンバーに行ったこと

他メンバーが隣に座っている状態を再現する

新卒メンバーは4月1日の入社日からリモートでの研修、OJTとなりました。 まだ社会人としての働き方に慣れてない状態、業務の基礎がつかめてない状態で自宅にひとりになるフルリモートは懸念がありました。

研修は例年通り新卒向けのオンボーディング用のドキュメントに沿って進めますがリモートの状況だと、わからないところで手が止まってしまったり、新卒メンバーの会話の中で理解を深めることが難しい状況でした。

その対策として、新卒メンバーと指導メンバーでZoomを繋ぎっぱなしにしました。このZoomはいつもはミュートにしておきますが、ミュートを解除して話しかけると誰かが反応できる状態になります。これにより、新卒メンバー同士での解決や、新卒メンバーの疑問をすぐに指導メンバーに確認し解決することや、相談しやすい状況を作ることができました。

特に新卒メンバーのオンボーディングでありがちな、会話の中で確認を取っていくためテキストで表現が難しい内容や、遠慮して聞きづらいという状況を回避できました。 この施策は4月から8月まで行い、Zoom以外のビデオ通話サービスも試しましたが、ミーティングを開きっぱなしにしやすいことや、通話の品質や安定性でZoomが一番使いやすかったです。

中途入社メンバーに行ったこと

他メンバーが隣に座っている状態を再現する

中途メンバーは社会人として仕事を進められるためZoom繋ぎっぱなし施策は行っていませんが、次に施策を行っています。

  • ペアプログラミング
  • Slackにチームスレッドをつくり気軽に聞けるようにすること
  • Slackのテキストだと伝えづらいものはカジュアルにZoomやGoogle Meetを使い会話して解決すること
  • チューター制度
  • デイリーMTGの中で困っていることも話してもらい、早くに他メンバーがサポートに入れる状態を作ること

また、業務やスキル面以外でお互いにどんな人と働くか知りたいという意見もリモートワークを進めていく中で上がってきました。その方法として、全チームではありませんが、Zoomランチや、海外出身のメンバーも多いので出身の国について語ってもらう疑似海外旅行Zoomなどを開催することもあります。

内容の抜け漏れをなくす、検索できるようにする

4月以降、ドキュメントのカバレッジを上げていく中で、オンボーディング用のドキュメントの充実と更新を進めています。

オンボーディング用のドキュメントができる以前は、会話の中で教えていくことが多く、質問されないと伝え漏れること、時間がかかること、伝え間違えることがありました。そのため、開発していく中でのミスや認識違いによる手戻りが発生したほか、特にフルリモート下で組織を拡大していくに当たって、そのスケーラビリティが課題となっていました。

その対策として、開発フローやルール、システム、プロダクトの理解ができるオンボーディング用のドキュメントをエンジニア、デザイナー、QAの職種別に作成しました。作成後も入社のタイミングで不足している内容や変更になっている部分のアップデートも継続的に行っています。

その成果として、1回の入社人数が増えても対応出来ています。 また、部署配属から概ね1週間ほどで業務に取り掛かることができるようになり、事前の理解度が高まっていることや自分で調べることができる状態にもなっているため、進捗が途中で止まることが少なくなりました。

最後に

転職、就職しようとしている方は入社先で活躍できるか、心配されると思います。

その心配を解消でき早く活躍、成果をあげられるよう、これからもオンボーディングのハードルを下げ、新しいメンバーが業務やルールを早く理解できるように整備を続けていきたいと思います。